日本財団 図書館


 

018-1.gif

◇福岡町消防本部◇(富山)

018-2.gif

 

福岡町は、富山県の最北西部に位置し、西は石川県押水町に隣接する、面積五八・七六?q、東南〜北西一四・二?q、東北〜南西六・五?qの長楕円形を成す、豊かな自然環境に恵まれた町である。
当町は、町の中央を流れる「小矢部川」のもたらす潤いとともに発展し、アルミ工業を中心とした県下でも屈指の工業地帯を形成しており、既存産業である農林水産業のほか、地下水を利用した鯉の養殖は、県下の生産高の八五%を占めている。
また、菅製品は、民芸品として町の特産となっており、特に、前田利家公ゆかりの伝統工芸品である菅笠は、国内外に年間約三四万枚を輸出している。
当町は、自然と産業の調和を図りながら「水・みどり・新しい風・キラッと福岡」をキャッチフレーズに、誰もが住みたくなる、住み続けたくなる、そして、訪れたくなるまちづくりを進めている。
消防本部は、昭和三八年八月発足、一本部一署、一九名の職員が六分団、一一六名の消防団員とともに人口約一三、四〇〇人の地域防災の任に当たっている。
♪??奇祭?=uつくりもんまつり」
「つくりもんまつり」は、三〇〇余年の伝統がある祭りで、毎年九月二三・二四日に行われ、全国に??奇祭?≠ニして知られている。
この祭りは、五穀豊穣を感謝して秋の収穫物である野菜、果物、草花をその年の話題や行事をテーマにした作品に姿を変えて展示するもので、当本部では、約一五年程前から防火に関する作品を出品し、数々の賞に輝くとともに防火PRに役立てている。
♪組業体制の整備・充実
当本部では、多様化する消防事象に対処するため、組織体制の整備・充実をめざして、今年三月に高規格救急自動車を、また、一〇月には、(社)日本損害保険協会の寄贈により、救助工作章を配備した。
これに伴い、職員の各種研修及び資格取得に傾注しており、既に一名いる救急救命士に加えて、現在一名を養成所に派遣中のほか、二二名の職員が救急?U課程を修了している。一方、富山県消防学校の救助課程へも一名研修派遣しており、さらにクレーン及び玉掛け免許の取得も推進している。
♪全国大会への出場をめざして
当本部は、「ほふく救出」の部で全国消防救助技術大会への出場をめざしており、ここ数年は毎年のように富山県大会を突破し、東近畿支部大会に駒を進め、あと一歩というところまで来ている。また、全国大会の雰囲気と技術を研究するため、全国消防救助技術大会を視察研修の場とするなど、訓練並びに研究に励んでいる。
♪防災ヘリと連携訓練を実施
今年九月一日、市街地地量を想定した福岡町総合防災訓練が実施され、消防職・団員一三五名、消防車両等一九台、町職員・住民等四〇〇名が参加して行われた。
遠距離送水訓練をはじめ、各種訓練が展開される中、県が今年導入した消防防災ヘリコプター「とやま」が初出動し、消防隊と連携して急患及び救援物資の搬送訓練が実施された。(写真)
♪業務効率の向上
石澤消防長(福岡町長)のモットーは、「いかなる事象にも対応できる知識を持った??オールラウンド?≠ネ職員の育成をめざし、全員が挑戦する意欲と豊かなアイデアで業務の効率化を進める」というものである。
上野次長は、「消防長のモットーを全員が肝に命じ、長期的な計画を立て、オールラウンドな本当の意味での消防のスペシャリストを育てていきたい」と結ばれた。
少数精鋭!まさにこの言葉を実戦している本部である。
(丸山英年)

018-3.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION